今年は、朝鮮半島が日本帝国主義による植民地支配から解放され70年にあたる年ですが、一つの独立国家を求めた民衆の熱望とは裏腹に、強大国の利害によっ て南北に分断される道を強要された70年でもありました。70年という長い歳月は、私達民族にとって決して幸せの時を得たのでなく、苦痛と苦悩と不信と憎 悪に満ちた不幸な時でした。暗黒の植民地支配から解放され、光り輝く未来を民衆相互が手に手を取り祖国の発展に胸躍らせるはずが、同族が互いに銃口を向 け、殺戮する戦争を体験するという想像を絶する地獄は、民衆の心に取り返すことが不可能なほどの深い傷となり、今も痛みを疼かせています。

祖国の分断状況は、心の中にも分断の壁を作るようになってしまいました。歳月が長くなればなるほど壁も厚くなってしまい、統一への熱情が日増しに薄くなっ てきているのも事実です。よく聞く話ですが、「統一はいまさら必要ないだろう」「統一は無理な話で現状のままで良いのではないか」と。本当にそうでしょう か?南北で暮らす民衆たち、海外で暮らす同胞たちの生活は何故このように苦しいので しょうか?同胞青年たちに、生きて行く夢も希望も無いように感じさせてしまう社会になってしまった原因は何でしょうか。南北の軍事対立を口実に膨大な軍事 費を捻出し武器を購入させられる税金は民衆の負担となり生活を圧迫しています。異国で生活をしていても、民族教育を受ける権利は正当なものであるにもかか わらず圧迫される原因は何でしょうか?これら全ての原因は祖国の分断にあります。私たちの祖国は強大国の国家利益のために翻弄され続けてきました。70年 ではまだまだ短いというのでしょうか?100年経てば良いというのでしょうか?

2000年6月15日に出された南北共同宣言(6.15南北共同宣言)とそれをより具体的に実行しようとした2007年10月4日の共同宣言(南北関係の 発展と平和繁栄のための宣言10.4共同宣言)は民族の根本問題(分断から統一へ)を解決する画期的な宣言でした。祖国の統一以外に私達が平和に幸せに暮 らしていける方法は他には無いと言うことを70年間の苦しみの中でわかったことではありませんか。

植民地から解放されて70年、6・15南北共同宣言が発表されて15年の今年こそ、祖国統一への道を新たに歩む年にしなければなりません。祖国を統一して こそ真の解放を手にすることができるでしょうし、青年が夢と希望を抱いて歩める社会となることができます。そして朝鮮半島の平和統一は日本をはじめアジア の平和を実現するためにも重要です。そのために第22回統一マダン生野を開催し、みなさんと共に統一への道を歩み始めようと考えています。

第22回統一マダン生野実行委員会